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悪魔が来りて笛を吹く

さて、今日は一昨日観たスペシャルドラマ「悪魔が来りて笛を吹く」に関して記したいと思う。かなりマニアックな内容になるかもしれないが・・・


稲垣吾郎の金田一耕助も、大分板についてきたように思う。
内容的には、それなりに満足はしているが・・・
正直に言えば、演出というか、脚色にはがっかりさせられたところもあった。

終盤の、犯人の告白シーンをとても丁寧に仕上げていただけに、少し残念ではある。


横溝正史の小説と言えば(他もそうかもしれないが)、財産目当てだったり、色恋沙汰だったり・・・物欲、私欲が犯人の動機であることが多いように思うが、この作品だけは、他に類を見ない特異な存在と言えるだろう。

横溝正史だから、おどろおどろしいホラー的な場面もありはするのだが、それ以上に陰惨さ、悲しさが際立っており、単なる推理小説というより、重厚な人間ドラマ、救いようのない悲劇に仕上がっている。

そういう意味でも、かなり特殊な作品だと思う。


「悪魔が来りて笛を吹く」は、自分が10歳の頃、初めて(ドラマで)観た金田一耕助の物語だ。
(当然、当時は物語の深い部分は全く理解出来ていなかったが・・・)

とにかく黄金のフルートというものに魅せられた。
学校の授業で使うハーモニカやたて笛しか知らなかった自分には、その機械的な外見がとても魅力的に感じられた。
(それに、何と言ってもドラマの中に出て来たのは黄金のフルートだったし・・・)

で・・・自分はフルートを音楽教室で習い始めたのだ。
(三谷幸喜も、そのドラマを観てフルートを始めたらしい)

中学生になり、吹奏楽部でもフルートを吹きたくて入部。
(で、結果的にはチューバにさせられたのだが・・・)

もし、あの当時、あのドラマを観なければ、フルートなんて知らなかったし、中学で吹奏楽部にも入らなかったかもしれない・・・


そういう意味でも、とにかく思い入れの深い作品なのだ。



では、一昨日のドラマの良かった点、良くなかった点をいくつか記したいと思う。
(これ以降、かなり長くなる可能性あり。興味のある方だけ読んで下さいね)


良かった点

・佐橋俊彦の音楽は素晴らしかった!

・原作そのまんまのセリフが多く、個人的にはそういう脚本は好きだ。
 原作が良いから映画やドラマになるんだし、変にセリフをいじる必要を感じない。
 原作のセリフそのものが、最高の脚本だと思う。
 「自分の言葉に変えて」なんてことをいう役者もいるが、自分の言葉ってなんだ?

・ラスト、長い時間をかけて犯人の告白(これも原作に忠実なところが多かった)を
 丁寧に描いた点は、好感を持った。


良くなかった点(実は多かったりして・・・ネタバレ注意!)

・まず第一に、無駄なシーン、無駄な演出で時間を取りすぎ!
 結果、原作にはあるがカットされてしまった事柄が多くなりすぎ!

・登場人物の人間性の表現が稀薄。
 後半で、椿邸の者が一堂に会すが、それぞれの人間性を無視してそこに辿り着い
 ているので、犯人探しも何もあったもんじゃない。
 せめて菊江くらいは、もっと利用価値があったように思う。

・密室殺人を、あっけなく普通の殺人現場にしてしまったのは非常に残念!
 終盤、その現場での出来事に関して金田一が説明するシーンはあったが、それを
 取り込む余裕があったのなら、なぜ密室トリックを取り上げなかったのか!?
 (無駄なシーンを切れば、十分出来たはず!)

・冒頭の椿子爵の自殺の原因の説明が不可解。
 いじめみたいな発言があったが・・・
 天銀堂事件との関わりを、もっと説明すべき!

・犯人による密告を、最後の告白だけであったものとしたのは納得がいかない!
 (それに関係するタイプライターの一件もカットされていた)

・金田一たちが妙海尼(おこま)に会う必要はない!
 (次の日に出直して、殺されてるって・・・)

・犯人が悪魔の紋章を秋子に見せたのは計画的だったのか、偶然見られたのか(原作
 では計画的に見せるのだが)、よく伝わらなかった。

・秋子は、その後どうなったのか?そこは一言あっても良かったのでは?
 (原作では、すでに殺害されている。今までの映像化でも、自殺したりと生きては
  いない)

・「ウィルヘルム・マイステル〜」に椿子爵の遺書がはさんであったことを、どうし
 てカットしたのか!?
 犯人の生い立ちに関わることを知る、重要な手がかりなのに・・・

・国仲涼子の美穪子は、明らかにミスキャスト!
 美穪子は、数え年で19歳・・・
 国仲涼子が犯人の妹というのは、無理を感じる。
 (彼女自身に問題、責任はないが)

・今回のドラマからは、フルートという楽器の魅力が全く感じられなかった。
 黄金のフルートも、写し方が悪いのか、なんだか微妙な感じだったし・・・
 子供の頃に観たドラマでは、あんなに魅力的に感じたのになぁ・・・


三島東太郎役の成宮寛貴は、思っていたよりも良かった。
以前、不良少年を演じていたのを観たが(その時は、とにかく嫌な奴に思えた)、近頃では好青年の役が多かったように思う。
最近、舞台で天草四郎を演じていたと思うが、こういった悪魔的というか、陰のある役も悪くないと思った。

彼は声がいいという印象があったが、終盤の告白シーンは、それも加味されてとても良かった。


今まで何度か映画・ドラマ化されているが、三島東太郎役で最高だったのは、やっぱり初めて観た時の沖雅也だ。
(彼も、どこか陰のある役者だった・・・)
と言うより、やっぱりあのドラマ自体が最高のデキだったように思う!

西田敏行が金田一耕助を演じた映画版も、悲しく、終始重苦しく、よく作られていたとは思う。


「悪魔が来りて笛を吹く」という曲自体に秘密があるわけだが、そのトリックを扱って曲を仕上げるのは、音楽担当者の腕の見せ所だと思う。

初めて観たドラマ版の曲(中村八大作曲)が、何と言ってもやっぱり最高で、イメージ的には原作にかなり近いと思う。
しかし、トリックは取り上げてはいたが、実際作曲された曲は、実はそれを無視していた(一般の視聴者は、聴いても分からないから)。

前述した映画版の曲は、とにかく悲しく、切ない曲で、曲自体は良かったが、こちらは秘密自体をないものにしてしまっていた・・・

そういう意味で、佐橋俊彦が今回書いた曲は素晴らしいデキだった!
曲に隠された秘密もちゃんと盛り込み、あれだけの雰囲気に仕上げたのはさすが!
原作のイメージにも近かったのではないだろうか。
(著者曰く、ドップラーの“ハンガリアン田園幻想曲”風)


今回放送されたドラマ、とにかく終盤は評価に値するデキだったと思う。
知ってて観ていたのに、成宮寛貴の熱演に何とも言えない気持ちにさせられ、涙が出そうなくらいに悲しかった。

しかし、金田一耕助は最後まで曲に隠された秘密を暴けない方が、らしいように思うなぁ(原作ではそう)。
最後の最後に気付いて、目を丸くして髪の毛をかき回す方が・・・


このシリーズ、嫌いではないし、次回の作品に期待したいと思う!


しかし、今日の日記は長くなったなぁ〜・・・
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by adacha | 2007-01-07 19:39 | 映画・ドラマ | Comments(0)
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